GDIグループダイナミックス研究所自分の中にもう一人の力持ちがいる

製造業の女性管理職比率を考える

 

製造業における女性管理職比率・割合の向上がなかなか進まないと、ご相談を受けます。そこには、業界特有の課題もあるようです。製造業の企業様では、女性従業員の割合が他業種と比較してもともと低い傾向にあります。したがって管理職に占める女性の割合・比率も低い傾向があります。例えば、過去に横浜市が行った調査によれば、製造業の従業員に占める女性の割合は平均24.9%であり、管理職に占める女性の割合はさらに低くなっているとあります。  また、伝統的な企業文化と昇進ルートの偏りもその要因になることがあります。製造業は歴史の長い企業様も多く、男性中心の組織構造や職人気質がまだまだ残っている場合があります。そのため、管理職には長年の現場経験が求められることが多く、女性が昇進しにくい環境が形成されてしまうようでもあります。また、技術職や生産管理職が管理職への主要な昇進ルートとなっており、これらの職種に女性が少ないことも一因でしょうか。  

 

 

製造業では、女性の採用や定着が難しいという声もお聴きします。例えば、西日本のある食品メーカー様では、現場の責任者クラス数十名が定年を迎えたタイミングで、採用活動に力を入れたものの、応募者は採用予定人数の3分の1に満たなかったといいます。この経験を機に、同社は社員の働き方や待遇面の改善に着手し、人材の確保と定着に取り組み、これらは少なからず改善されたと報告がありました。さらには、女性管理職の候補者が少ないことも、比率向上が進まない要因の一つです。業界に限らず、日本全体にいえることとして、まだまだ女性管理職の比率・割合は低く、候補者の不在は多くの企業にとって切実な課題となっています。

 

いくつかの銀行様などでも、女性管理職の育成に向けたセミナーや研修プログラムの開発実施に取り組んでいると報告をいただいています。多くの企業様で候補者の確保が難しい状況が続いています。  

製造業の女性管理職比率は他業種と比較して低い水準にあることが実状です。例えば、厚生労働省の令和4年の調査によると、医療・福祉分野では約50%と高い水準を示している一方、製造業では10%未満、建設業では5%未満と低い状況が続いています。  

これらの要因が複合的に影響し、製造業における女性管理職比率・割合の向上がなかなか進まない現状があるといえるでしょう。今後は、柔軟な働き方の導入や女性技術職の育成、管理職登用の仕組みの見直しなど、多角的なアプローチが求められるでしょう。「AIA・心の冒険」研修は、女性管理職、女性役員や女性リーダーの人材育成において、多くの企業様よりご支持をいただき、研修の実施をしています。女性活躍を推進する企業様へ職場での様々な課題に対応するセミナーや研修プログラムを提供しています。

 

 

 

 

 

 

 

   

   

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