GDIグループダイナミックス研究所自分の中にもう一人の力持ちがいる

女性管理職の比率が企業の競争力を高める

 

多くの企業が女性管理職の比率を向上させるための取り組みを進めています。これを世界的に見れば、女性管理職の比率・割合は徐々に上昇しているものの、依然として男性に比べて低いのが現状だといえます。例えば、国際労働機関(ILO)によると、世界の管理職に占める女性の割合は約30%前後とされています。特に北欧諸国では比較的高い傾向があり、スウェーデンやノルウェーでは40%以上の企業で女性が管理職についています。一方で、アジアや中東の一部の国では依然として低い割合にとどまっています。

 

日本においてはいかがでしょうか。政府が「2020年までに指導的地位に占める女性の割合を30%にする」という目標(いわゆる「202030」)を掲げていましたが、20年以上が経過した今も達成には至っていません。厚生労働省の統計によると、日本の企業における女性管理職の割合は約10%前後にとどまっており、特に役員クラスになるとさらに低くなります。しかし、大企業を中心に女性の活躍推進の取り組みが進み、徐々に増加傾向にあります。

それは業界によっても女性管理職の比率・割合には大きな相違があるといえます。

例えば、金融業界や小売・サービス業では比較的高い傾向がある一方で、製造業やIT業界では低い割合にとどまる傾向が見られます。これは、過去の採用の偏りやキャリアアップの仕組みの違いなどが影響しています。

女性管理職の比率を向上させることが企業価値を高めることへの最大の施策ともいえるわけですが、まだまだその意識も高まりつつあるともいえない状況です。女性管理職が増えることで、組織の多様性が向上し、意思決定の質が高まるとされています。また、前述の通り、職場の心理的安全性の向上やワークライフバランスの改善につながることが期待され、結果として企業の生産性向上や社員のメンタルヘルス向上にも寄与するわけです。今後、政府の政策や企業の取り組みによって、女性管理職の比率・割合は徐々に上昇していくことが予想されますが、依然として課題は多く、女性のキャリア形成を支援する環境整備が引き続き求められています。

「AIA・心の冒険」研修プログラムは、女性管理職や女性リーダーのキャリア自律を促し、組織の活性化に寄与するところから、多くの企業様からご支持をいただいております。

 
 
 

 

 

 

   

   

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