GDIグループダイナミックス研究所自分の中にもう一人の力持ちがいる

女性管理職の比率向上と離職率

 

女性管理職の比率向上は、企業内の離職率と深く関連するといわれます。職場環境の改善、キャリアの見通しの向上、多様性の推進、働きやすい制度の整備などが関わり合います。女性管理職の増加と比率・割合向上は、単にジェンダーバランスを整えるだけでなく、企業文化全体を変え、従業員の定着率を向上させる要因となります。まず、女性管理職の増加や比率向上は職場環境の改善につながるとされています。従来の男性中心の管理職層では見過ごされがちだった育児や介護と仕事の両立、フレキシブルな働き方などの課題に対し、女性管理職が増えることで、より多様な視点からの意思決定が可能になります。これにより、制度の整備や文化の変化が進み、結果として女性従業員だけでなく、すべての従業員にとって働きやすい環境が整い、離職率の低下につながるといえます。

 

 

次に、キャリアの見通しが立ちやすくなることも、離職率を下げる要因です。女性管理職が少ない企業では、女性社員が「この会社で長く働いても昇進のチャンスが少ない」と感じてしまいます。しかし、管理職として活躍する女性のロールモデルが増え、明確なキャリアパスが示されると、従業員は社内での成長に希望を持てるようになります。これにより、離職を防ぎ、長期的に会社に貢献しようとする動機づけが強まります。また、多様性の推進から企業全体の魅力を高めることも、離職率の低下につながるといえます。

 

 

女性管理職の増加や比率・割合の向上は、企業がダイバーシティやインクルージョンを重視しているというメッセージを発信できます。これにより、従業員は「この会社は公平な評価をしてくれる」「多様な働き方を受け入れてくれる」と感じ、心理的安全性が確保された職場で働くことができるわけです。結果として、女性だけでなく、男性や外国人社員、若手社員など、幅広い層の離職防止につながります。

さらに、女性管理職の増加や比率の向上は、ワークライフバランスの充実にも寄与します。女性管理職が増えると、育児休業制度や時短勤務、リモートワークなどの柔軟な働き方を推進しやすくなり、特にライフイベントの影響を受けやすい従業員の離職を防ぐことができます。これにより、企業は優秀な人材を失うリスクを減らし、持続的な成長につなげることができます。

以上のように、女性管理職の比率・割合向上は、単に女性の活躍を促すだけでなく、企業全体の働きやすさを改善し、キャリアパスを明確にし、多様性を高めることで、離職率の低下につながるのです。「AIA・心の冒険」研修は、社員の離職という課題を抱える多くの企業様からもご支持をいただいております。内発的動機づけを促すことから、組織全体の活性化を進めるセミナーです。