「ロゴセラピー」の提唱者であるヴィクトール・フランクルは、著書「夜と霧」の中で、強制収容所でのあるクリスマスについてのエピソードを記しています。1944年のクリスマスから1945年の新年にかけて、多くの被収容者たちは「クリスマスには、恩赦があり家に帰れる」という希望を抱いてしまったのです。しかし、その期待は実現せず、解放されることはなかったという内容です。さらに、この結果多くの人々が深い失望と絶望に陥り、精神的な支えを失ったことで、心身の衰弱も進行し、死亡者数が急増したことが記されています。
このエピソードは、極限状態における人間の心理や、希望と絶望が生存に与える影響を深く考察する材料となっています。フランクルの経験と洞察は、困難な状況に直面した際の心の持ちようや、生きる意味を見出すことの大切さを教えてくれます。あくまでこれは、極限のエピソードではありますが、私たちの生活に置き換えたとしても、困難を打開しなければならない状況は、日々訪れるわけです。その状態から抜け出す方法として、心の持ちようや心構えの変化が必要になるのです。「AIA・心の冒険」研修・セミナーは、この心構えの変革を無理なく促すプログラムであり、組織活性化のアプローチからイノべーティブの創出を目的としています。